【オンラインで公立中高一貫校対策】2学期以降の追い込み受験対策

夏休みも終わり、2学期に突入した今、公立中高一貫校の入試日は、みなさんが思うよりずっと早く、あっという間にやってくるでしょう。

 

 

地域によって多少時期はずれますか、どの公立中高一貫校も、概ね1月上旬から2月上旬にかけて、適性検査が行われます。

 

時間に余裕のあったこの夏休みには、受験生たちはそれぞれ、本格的に適性検査を意識して勉強に励んだことでしょう。おそらく4、5年生の復習であったり、6年1学期の復習であったり、2学期以降の予習であったり・・・。いずれにせよ、基礎固めの勉強に注力した受験生が多かったのではないでしょか。

 

そして入試本番まで3、4ヶ月となった今。

ここからの追い込み、作文が気になる・・・面接は大丈夫か・・・なんて、そろそろ様々なことが気になり始めてはいませんか?

 

 

お気持ちは分かります。しかし物事には順序があり、また優先順位というものもあります。

 

受けられる地域の一貫校の入試の仕組みや配点、それからお子さんの得意不得意・性格性質をよく考え、力の入れどころを定めて取り組まなければ、合格できるものもできなくなってしまいます。

 

 

今回は、入試方式や受験生の性格などのパターンで、それぞれのお子さんが2学期以降、どのような対策と追い込みをすべきかをご提案してみたいと思います。

 

 

 

1.入試方式

 

まず、公立中高一貫校の合否判定に用いられるのは、

適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ/作文/面接(個別または集団)/調査書

の4点の組み合わせ。

 

しかし、各地域・学校で判定への利用方法は異なり、適性検査にⅢまである地域は少ないですし、作文の出題のないところもあります。調査書も、6年生のものであったり、5・6年生のものであったり。

 

また、多くの地域では、適性検査から面接まですべてを2日間で一気に行うパターンですが、一部地域では、第一次選抜、第二次選抜・・・と、段階的に合否を決めます。

 

多くの方が、学校説明会などに足を運び、ご自身の受験校についてはご存知でしょうが、各地域の教育委員会HPから、募集要綱・概要については今一度よく確認しておきましょう。

 

 

特に意識的に見なければならないのは、各判定素材に対する配点の割合です。

 

例えば、静岡県のとある公立中高一貫校入試においては

適性検査120点/作文30点/面接20点

という配点です。

 

ここで、「ウチの子はただでさえ普段から内気な性格なのに、グループ面接なんて大丈夫かしら?」とそちらに気が向いてしまうと、大きな失敗をするのは間違いありません。

 

もしこのような配点であるならば、適性検査がとれずして作文や面接に力を割くというような対策は妥当ではありません。

 

その受験倍率によっても考え方は多少変わりますが、もしその学校の受験倍率が3倍以上であるならば、適性検査では、85~90%以上の正解率にすべきは必須です。

 

 

作文については、後回しにしてもいいか?と言われれば、一朝一夕、短期でうまくなるとは保証できません。けれど、以下①~④の観点から、どう点を獲得するかを心得れば問題ありません。

 

①原稿用紙の使い方

②誤字脱字・句読点の使い方

③必要条件(主条件・副条件)を満たしているか

④内容

 

①~③は、訓練と反復練習によって向上させられる項目になります。

④はセンスなので、限界があります。

ですから適性検査(学力面)が不十分なお子さんは、まずそちらをより高めるために時間を費やし、作文については、最低でも本番1ヶ月前くらいを目処に、①~③の項目に対し徹底的にトレーニングを積んでいくことが可能です。

④については、その時点までのそのお子さんの経験や思考によるものであるため、そのとき当った作文課題との相性によっても、その仕上がりの良し悪しは変わってきます。それでも①~③を仕上げることで、配点の7~8割は網羅できるはずですから、焦点を絞り込んで得点を獲得していきましょう。

 

 

2.受験生の性格・性質

公立中高一貫校の適性検査は、中学受験とは言え、“公立”であることを忘れてはいけません。

 

1999年学校教育法の一部が改正され、公立でも中高一貫校を開設できるようになったのは、一言で言えば「中等教育の選択の幅を広げ、教育の多様化を図る」のが目的でした。

そうすることで、時代の変化とともに子どもたち一人ひとりの個性を尊重できるようになると考えたからです。

 

年々増えているとは言え、学校数も限られますから、希望する全員が進学できるわけでもなく、それを適性検査として入学者選定するのは致し方ありません。

けれど、公立であるならば、できるだけ平等に子どもたちにそのチャンスが与えられるべきです。

ですから私立中学のように、小学履修内容から逸脱した内容やレベルで出題や、難問奇問の出題に至ってはいけないはずです。

 

 

だとすれば、その適性検査にどのようなことが言えるか。それは、合格者たちの完成度(正解率)は高く、1点差が命取りになっているだろうということ。

 

記述問題も多く含む適性検査。問題そのもののレベルはそれほど高くなく問題無く解けるとしても、答えに単位をつけそびれたり、誤字脱字を含んだりすると、それだけで不正解です。

加えて、問題条件に合わせ単位変換をしないままだったり、資料1・2を見るよう指示があったにも関わらず、記述した解答では資料1にしか触れていなかったり、いわゆる最後の詰めの甘さが足を引っぱることが大いにあるのです。

 

 

長年たくさんの子どもたちを見ていると、残念ですが、「この子は学力・能力は高いけど、合格できそうにない」とか、「この子は今の段階で学力はかなり足りていないけれど、性格的には伸ばして合格させられるタイプだ」とか、そういった予測もたつようになりました。

 

 

つめの甘さをなくすために、では一体どのような対策ができるのか?

それはお子さんの性格・性質という観点から、具体的に提示していきましょう。

まず、適性検査に合格できるお子さんは、割と神経質なお子さんのほうがよいでしょう。

 

几帳面、または何かこだわりの強いお子さんであるほうが、その勉強においても追究しやすく、結果的にミスも少ないのです。

時にそのこだわりが、余計な時間を要してしまうこともあるので、手放しにそれを容認できるわけではないのですが、最後合格をつかみ取るタイプとしてはその傾向が見られるのは事実です。

 

 

それから、要領のよすぎるお子さんは、注意が必要です。

問題文の文字数が多かったり、資料や地図グラフが多かったりする適性検査においては、それらを全部把握しないまま、パッと目につくワードやデータだけに「あ!たぶんあのことを問われているに違いない」と瞬間的に判断し解いてしまうお子さん。その思い込みが足手まといになります。

 

 

加えて、親のいうことを忠実に守るお子さんも、時に注意が必要です。

親のアドバイスや指示に従うことは悪いことではありませんが、逆にいえば、親の指示なしには何も出来ない、または指示された内容が終わればそれで満足してしまい、考える力が乏しいということでもあります。

 

とにかく適性検査は、それほど難しくはないけれども、自分で自発的に考えられないと、もともこうもなく、単純な反復練習によって磨かれる学力ではありません。そのため親からの勉強の指示だしではまかなえない領域があります。

「あれやれこれやれ」という指示ではなく、どうすれば目の前の問題が解けるようになるか?ということを、子ども自身に考えさせるようなアドバイスをしてあげたほうがbetter。

 

 

これらのことから、この追い込みとして具体的にすべきこと・・・。

 

まず、解ける解けない別として、一度過去問をやらせてみましょう。

 

すでに塾で模試などを受けているけど・・・という方。

塾や模試会社の模試は、本番より1.2~1.8割増しの難易度設定になっています。なぜなら、模試を受けてなかなか良かったのに実際はもっと難しかったとあれば、その模試の信用性が疑われます。難しすぎて困ることはありませんが、簡単すぎると模試の信用性が問われるため、本番より難しい設定であることをご理解ください。

そうしたズレも考慮し、本番と同じものをまずやらせてみる必要があります。

 

その後、これをどのようにすれば解けるようになっていくのか、具体的に現状の課題や取り組み方を子ども自身に問いかけ、考えさせます。その際、子どもがどんなに的外れなことを言ってもかまいません。とにかく自分で考えさせるということが大事!

そしてそれを親が必要に応じ多少てこ入れをし、書面化して、勉強机やリビングの壁など親子共に目のつくところへ掲示しておきましょう。

 

 

まず、受験生たちの合格ライン相場にまだいないお子さんは、過去問や発展問題は二の次に、基本から標準レベルの問題演習を徹底して、一時しのぎの暗記勉強ではなく、強固な基礎学力を築きましょう。

 

そして、できるだけ問題を声に出して読むよう癖付けましょう。

一説では、音読こそ最大の学習効果をもたらすともいわれるほどです。ちゃんと問題を読まないお子さんは、ワードや資料を視覚的にとらえているので、音読することで、すべてを大事な情報として把握するトレーニングをさせます。

それによって学力の底上げが図れるはずです。

 

 

受験合格ライン相場にすでに乗っているお子さんは、現状をキープしつつ、作文や面接対策にも着手したいです。多くのお子さんが塾に通っているでしょうから、それぞれ属す塾の対策に従ってサポートしてもらいましょう。

 

学力向上のためには、一定の学習量を毎日こなしたうえで、平均3か月かかると言われます。受験を成功させるために、的を得た学習を継続するラストチャンスといえる時期に差しかかっています。

 

各ご家庭で、お子さんの性格と、志望校の合否判定基準をしっかり見定め、残り期間の受験勉強がますます充実することを願っています。

 

【関連記事】

↓↓

【オンラインで受験対策】2学期がカギを握る学年とは

弊社では、適性検査の楽手フォローから、作文・面接対策までを、ご自宅にいたまま、オンラインの対面でトータルサポートが可能。

関心のある方は、是非以下HPフォームより、お気軽に資料請求やお問い合わせくださいませ。

↓↓

お問い合わせ