都立・公立の中高一貫校の受検では、一般的に「適性検査」のほか、「報告書(調査書)」や「面接・グループワーク」「志望理由書」などの評価により合格が決まります。
今回はその評価対象の中の、「調査書」とはどのようなものかをご紹介します。
■調査書(報告書)とは?
調査書(報告書)とは、出願時に提出する書類のことで、各校決まった書式があり、小学校の先生にお願いして書いてもらう書類となります。
記載事項は受検する学校により違いがありますが、大体の学校で小5・6年の2年間の各教科の成績や特別活動の記録、行動の記録、そして出欠の記録などを記載します。
報告書で特に重要視される項目は
・出席日数
・各教科の成績
・学校での様子
と言われていますが、最近は校外学習も注視されるそうです。
■実際の調査書(報告書)の例
実際の調査書(報告書)の例として、東京都、神奈川県、千葉県の3つの都立・県立中高一貫校の報告書をご紹介します。
①東京都立中高一貫校の報告書
小5通年と小6の1・2学期の評価を記入します。
記載内容は以下の通り。
・学籍の記録
・各教科の学習の記録
・総合的な学習の時間の記録
・特別活動の記録
・行動の記録
・総合所見
担任だけでなく、複数の教職員で内容を確認し、最後は校長先生が確認、公印を押し証明しています。
実際の記入例(東京都教育委員会HP)
②神奈川県立中高一貫校の調査書
神奈川県には県立中高一貫校が2校、市立が3校あります。
県立の以下2校は小6通年の評価で記載されます。
・県立相模原中等教育学校
・県立平塚中等教育学校
記載内容は以下の通り。
・学籍の記録
・各教科の学習の記録
東京都の調査書と比べると書く内容が少ないです。
実際の調査書(神奈川県HP・実施要項内P.9)
③千葉県立中高一貫校の報告書
県立の以下2校は、小5通年、小6の1・2学期の評価を記入します。
・県立千葉中学校
・県立東葛飾中学校
記載内容は以下の通り。
・ 各教科の学習の記録
・ 総合的な学習の時間の記録
・ 特別活動の記録
・ 行動の記録
・ 出欠の記録
・ 総合所見及び指導上参考となる諸事項
千葉県では委員会制で報告書を作ることになっています。
実際の調査書(千葉県HP・実施要項内P.18)
■適性検査との比率
適性検査と調査書(報告書)の配点比率は地域・学校によって異なります。
①東京都の場合
報告書と適性検査の比率は「20:80」~「30:70」と学校により異なります。
令和6年度は
・都立富士高等学校附属中学校
・都立大泉高等学校附属中学校
・都立桜修館中等教育学校
が、「30:70」と報告書の割合が高いです。
②神奈川県の場合
学校からの配点比率の発表はありません。
③千葉県の場合
適性検査の配点は発表になっていますが、報告書との配点比率は発表されていません。
報告書は公立中高一貫校の受検において大事な書類です。
しかし、調査書が満点に近い受検生でも不合格になるケースは沢山ありますのでやはり適性検査の結果がもっとも合否に影響します。
弊社も、適性検査だけでなく報告書についても、具体的なアドバイスもしています。
お悩みの方は、お気軽にこちらからご相談ください。
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