東京都立白鷗高校附属中は、東京都台東区浅草にある都立の中高一貫校。
JR山手線・御徒町駅を筆頭に、大江戸線や浅草線といった地下鉄の駅から、徒歩5〜15分圏内と立地の良さが特徴です。
2024年の受検倍率は、男子3.10倍、女子4.86倍と高く、都立中学の中でも特に人気校の1つです。
また、特別枠合格者数によって一般募集人数に変更があるため、倍率も影響を受けやすいです。
特別枠は、日本の伝統や文化において継続して取り組んでいたり、上級の資格を所持していたり、卓越した能力を所持している生徒を対象としています。
例えば、囲碁・将棋では全国大会地区代表者、またはそれと同等の能力を持つ者が対象です。
囲碁であれば全国大会出場者や日本棋院院生など、将棋であれば小学生将棋名人戦や倉敷王将戦の地区代表者、日本将棋連盟奨励会会員などです。
その他にも、邦楽(三味線、箏、囃子)や邦舞・演劇(日本舞踊、歌舞伎、能・狂言)においても、特別枠の応募基準があります。
2023年、2024年は、この特別枠合格者が少ないため、一般募集人数が多かったと言えるでしょう。
白鷗中の適性検査は、Ⅰ〜Ⅲで構成されています。
(1)適性検査Ⅰ
2024年の適性検査Ⅰの問題はこちら。
大問1に東直子さんの「生きていくための呪文」と、藤田真一さんの「俳句のきた道 芭蕉・蕪村・一茶」から3問出題されています。
短歌や俳句の解説文を読んで、各問いに答えます。
問1と2は、文章を読んで正確に読み取る読解問題です。
対策と演習によって慣れることができます。
問3は、自分の考えをまとめて記述する問題です。
400文字以上450文字以下と比較的ボリュームがあるため、限られた時間で自分の考えをまとめる練習が必要です。
原稿用紙1枚程度を、10分程度で書けることが望ましいです。
(2)適性検査Ⅱ
2024年の適性検査Ⅱの問題はこちら。
算数や理科の知識をベースに、日常の事象から問題が出題されています。
大問1では、主に算数の問題です。
「効率よく行うには」という観点から、論理的に考え解答しなくてはいけません。
時間を求めるには正確な計算力も必要ですので、慌てずに順序立てて考えるようにしましょう。
大問2では、交通手段に絡めた出題です。
所要時間や乗り換えの方法、またその地域の利用者についてなど、様々な視点から問題を1つ1つ考える、知識の実用性の高いものでした。
大問3は、日常生活でよく見るペットボトルから理科の問題です。
実験結果を元に、自分の考えをまとめる力を求められていますので、理数の解く力だけでなく、文章力も必要です。
(3)適性検査Ⅲ
2024年の適性検査Ⅲの問題はこちら。
大問1・2ともに、対話文を読みながら問題条件を拾い、計算や作図・記述をする問題です。
式や考え方を書く問題では配点が高くなるので、合否を分けやすいでしょう。
答えを導きだすまでの過程を書く練習はできますが、それが正しいのかどうかを判断するのは、受検生自身では難しい分野なので、塾やオンラインの添削指導などが効率的な対策の仕方と言えます。
白鷗中は、適性検査Ⅰ・Ⅱ・Ⅲと幅広く試験を実施しますので、対策には十分な時間が必要です。
得意不得意を早めに把握し、反復する勉強と、アドバイスを受ける勉強を見極めましょう。
受検(受験)対策はもちろん、他県の公立中高一貫校の様子を聞いてみたいなどお気軽にご相談ください。
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