こんにちは! CbyEDTECH・子どもコラムニスト、“Maia”です。
ケニアと聞いてみなさんが思い浮かべるのは、サファリとキリマンジャロだと思いますが、私にとってのケニアは結婚式です。
ケニアを訪れたのは2019年12月で、世界が新型コロナウイルスの混乱に陥る前の最後の旅行です。
訪問のきっかけは、父の友人の結婚式に出席するためでした。
ケニアは、日本やシンガポールよりも人々の雰囲気が軽やかで楽しさが溢れ、結婚式でも全員が歌って踊って喜びを 表していました。
舌を使って大きな音を出すのが、褒めていることや 楽しいということの表現方法であることを、そのとき初めて知りました。
私と妹はフラワーガールとして参加し、ケニアの結婚式の文化を体験させてもらいました。
暑いのはもちろん、日本と違ってみんなガヤガヤと賑やかでその場を楽しんでいるのが、私には魅力的に見えました。
ヨーロッパや日本の結婚式とは違い、踊りや歌が盛りだくさんの華やかな儀式でした。
輪になって踊り 、1人 インストラクター(親戚?)の方が一生懸命になってダンスの輪を動かしていました。
結婚式の前にも、相手の家族から「嫁をもらう」という意味で 、楽器や 大きな音を出しながら婿側の親戚一同40人ほどが門のところまでやってきて、大声で「入れろ〜!」と叫んで花嫁さんを迎えにきていました。
これは伝統儀式だそうで、いきなり始まってびっくりしました。
結婚した次の日から花嫁は旦那さんの家に住み、私たちはそこへお邪魔させてもらいましたが、みんな仲良く、美味しいアボカドをご馳走してくれました。
ケニアの旅の中で最も印象的だったのは、ハエの多さです。
隣にいたおばさんが、葉っぱを擦って置いておくことでハエを追い払う方法を教えてくれました。葉っぱの名前は分かりませんが、これがケニアの独特な知恵です。
ケニアはサファリのイメージがありましたが、街の建物が綺麗で、まだ幼かった私には発見でした。
また、お父さんのお友人の家に宿泊しましたが、家族構成の違いに気がつきました。
核家族の多い日本とは異なり、多くの家庭で孫やいとことらと共に暮らしていました。
1つの家には、おばあちゃん、子供たち、孫、親戚全員と犬がいる状況です。
また、家族のルールでは、年上の言うことが絶対!で、それはかつての日本や韓国のような儒学が根付く国のしきたりに似ていました。
私は、その家のおばあちゃんに会うたびに頭に手を置いてもらい敬意を払いました。おばあちゃんは私の家族と他のゲストも自分の家族みたいに扱ってくれました。
マサイ族にも会いました!
彼らはケニアの民族で優れた驚異的な身体能力や古代から受け継がれた個性的な習慣で有名です。
村のシステムを教わったり、彼らの家の中を見たり、マサイの言葉を習いました。
家は牛糞でつくられているのに臭いはなく、室内は暑いケニアの割に涼しかったです。
ケニアのサファリは自然豊かで、多くの動物に出会えました。
まさにガイドブックで見る動物ばかりで、胸を踊らせました。
例えば、私たちが乗っていた車に象が近づいてきたり、大きな穴にハマりそうになったり、ガイドブックの写真だけでは分からない、現地でなければ経験しえないことばかりでした。
一番印象的だったのは、ダチョウが踊っている姿です。
大きくて動きにくそうな鳥が踊っているのは、とても面白くて見たことのない光景で、今でも思い出し笑いしてしまいます。
オープンカーからは、イノシシや鳥の親子、キリンの親子など、とても近くで見られますが、野生動物への接近は少し危機感を感じキドキしました。
象が道を渡るため車が渋滞になってしまったり、象の骨が自然のまま放置されていたり、シンガポールや日本には無い、自然と人間の見慣れない関わりを見ることができました。
サファリから見たキリマンジャロは、富士山の2倍以上もある高い山で、暑い ケニアであっても、頂上付近は雪に覆われていました。
あれほど大自然にあるキリマンジャロのあたりに動物が少ないのは、いまだ謎です。
この写真は朝早く撮ったもので少し雲を被って見えますが、昼頃には綺麗に晴れ、景色ははっきりと見えました。
世界中で大きな山々を見てきましたが、アフリカの草木とマッチした山は、ライオンキングの世界に這いこんだように感じ、他の山より親しみを感じました。
ケニアは二つの世界に分かれています。
車に乗ってスラムを見ると、貧富の差こそ感じましたが、日本人と変わらない生活をしている人々の暮らし。
そして、自然とともに生きている野生的な生き方をする人々の暮らし。そしてそこには、人間と共に暮らすたくさんの動物たちがいました。
サファリ以外の、ケニアのあらゆる魅力を知れて、改めて、旅行しているそれぞれの国に、さまざまな面があることに気づきました。
そして、メディアを通してだけでは知ることのできない家族の雰囲気や、体のどこからでてきているか分からない大きな声を持つ国民性を肌で感じることができました。
みなさんがもしケニアを訪れたなら、ガイドブックにあるサファリだけでなく、現地の人々やその暮らしに触れ、ケニアの日常も見逃さないで欲しいです!