数日前届いた、るみちゃんのママからのLINEのメッセージ。
添えられた画像は、1枚の表彰状。
スマホの画面をスクロールしながら、思わず
「えーーーーーーっ!!」
と叫びました。
あれは、夏休みのこと。
入会当時から、国語の記述問題や、算数の文章問題が苦手という相談を受けていて、それを克服するためにあらゆる勉強を工夫してやらせてきました。
時間に余裕のある夏休みだから、文章を書くという基礎力をしっかり身につけさせたいと、感想文指導に力を入れ、小3・るみちゃんと猛特訓をしたのです。
まず、やらせて良かったのは、絵日記。
昔の夏休み課題の定番でしたが、近頃課題にする小学校はほとんどありません。でもその効果、絶大!とわたしは感じています。
苦手なモノをそのままやらせることは、苦手や嫌いを増長させるケースもあるので、まずは好きにさせる、または取り組みやすくさせる必要があります。
るみちゃんはお絵かきがとっても好きですし上手なので、絵を先に描いて、そこにストーリー(文章)を添えるような形で、この絵日記に取り組みました。
助詞や助動詞などの使い方から、「ちょっとこの日本語変だな~」と思うことがそれ以前はありましたが、この絵日記を通じて、そういったことも無くなり…。
そうして執筆モードを高め、いざ、読書感想文に挑戦。
この1回だけ書けても意味は無く、来年再来年・・・と、るみちゃんが自分で仕上げられるようにならなければなりません。そのため、作文を書く基本の流れを教えこみます。
まずは、文章構成を考えるために、メモづくりから・・・。
印象に残った場面や感じたことを簡単に箇条書きにして、頭の中を整理するところから始まります。
このメモをもとに、るみちゃん自身にヒアリングを行い、うまく言葉にできない心情や考え、感性の部分を汲み取って、言葉(文字)に変換していきます。
実は作文や感想文、このメモ書き時点で6~7割仕上がったと思って良い段階なのです。
その後、いよいよ原稿用紙3枚程度の文章として仕上げていきます。
まずはメモをもとに、るみちゃんが思うまま素直な感想を書いてもらい、そのあと、言葉の使い方や表現の工夫を教え、必要な箇所を改良していきました。
何度も何度も書き直させたり、他の算数や国語の授業を削って作文に替え、るみちゃんも飽き飽きしかもしれませんが、それでも「この夏は書く力を身につけよう!」という最初に決めたテーマを、最後まで粘り強く頑張ってくれました。
もともとは苦手の克服、でしたから、それがコンクールなどに出されるかどうかなどは考えてもいませんでした。
結果、るみちゃんの感想文は学校の代表作品の一つとして選ばれ、市のコンクールで入選!という知らせが、季節が変わり、すっかり寒くなった今頃、舞い込んできたのです。
るみちゃん自身も、学校で表彰状を受け取った際、よく分らず、何の実感もないまま持ち帰ってきたそう…。
帰宅してママに見せて、あの夏の作文の努力の結果だと分ったとき、どれほど嬉しかったでしょうね。
表彰状をもらったのは初めてのことで、しかもそれがクラスでただ一人だったとあれば、るみちゃんにとって、特別な一枚になったことは間違いありません!
あまり自信が持てず、日頃から控え目なタイプのるみちゃん。恥ずかしそうに、ステキなクリスマスツリーをバックに写真を撮ってくれました。
秘めたる才能あふれる彼女には、胸を張って、この結果を自慢してもらいたいです。苦手だった作文が、好きに変わった、素晴らしい夏休みだったと、今、振り返っています。