【オンラインで都立公立中高一貫校受検対策】埼玉県立埼玉伊奈学園中学校2022年入試分析

今回は、埼玉県の公立中高一貫校、令和4年度埼玉伊奈学園中学校の入試分析のご紹介です。

 

 

 

 

さいたま市立浦和中学校

大宮国際中等教育学校

東京都に隣接する埼玉県には、受検倍率4〜7倍ほどのこうした超人気公立中高一貫校がありますが、それらをあと2〜3年もすれば追い抜いてしまいそうな中学校が、もう1つあります。

 

近年特に注目を浴び、ジワジワと人気上昇しているのが、埼玉県立さいたま伊奈学園中学校です。

 

前者2中学は、さいたま市立の中学校で、さいたま市内浦和区と大宮区という利便性高いその立地のから、受験希望者が集まるのは当然のこと。

 

一方、埼玉伊奈学園中学校は、埼玉県立であり、北足立郡伊奈町に所在し、東京ドーム3倍以上のという広大な敷地面積を誇ります。
立地の利便性でいえば、お住まいの地域によっては、浦和中や大宮国際中より通学に不便が生じる場合はあるでしょう。

 

しかしながら、この昨今のコロナ事情で働き方も随分変わり、テレワークが主流になりつつある中で、都心から離れ、少し静かな場所へ居住を移す人たちも、本当に増えて来ています。

 

 

 

 

そうした中で、埼玉伊奈学園中学校のような環境にある学校で、6年の中高一貫教育が受けられ学びを大事にしつつ、激しい勉強中心の切磋琢磨ではなく、程よく自由に個の趣味嗜好も尊重されるバランスのよさに、今後ますますニーズが高まる気がしてならないのです。

 

県立であるため、学区も埼玉県内すべて可能となりますので、埼玉県内すべての小学生にチャンスがあるのもメリットです。

 

JR大宮駅から埼玉新都市交通ニューシャトルで約30分ほどで、最寄り駅羽貫駅に着きます。

下り線のため県中心部から通う場合も、通勤通学ラッシュの混雑も心配ありません。

 

 

「自彊創生」

を校訓にかかげ、子どもたちの自発性と創造力を育み、個性を大事にしながら自己実現を応援してくれる、魅力的な埼玉伊奈学園中学校。

 

1月15日に終了した2022年(令和4年度)の入試(適性検査)はどのようであったのか、早速解析した内容をご紹介していきたいと思います。

 

 

 

■埼玉伊奈学園中の入試概要

定員:80名

選考方法と流れ:
1次選考 作文Ⅰ・作文Ⅱ…1月中旬

▼ (200名程度通過)

2次選考 面接…1次選考の1週間後

合格発表…1月下旬

※最終的な合否決定は、1次の作文・志願理由書・調査書・面接で総合的に判断されます。2次選考の判断材料は面接だけではありません。

 

 

 

■1次選考・適性検査(作文)の出題
・作文Ⅰ(50点満点/50分)

大問1

英語の放送問題です。

これまで3問だったものが5問になり、出題数が増えました。

リスニング中は、メモをとることもできます。

読まれた英語から、内容に関する事柄を日本語で問題が出題され、日本語で答えますので、英語を書けなくても心配ありません。

英検4~5級程度を、受検前に経験したことがあれば、全く問題ないレベルです。

 

大問2

社会の要素が大きく、資料・グラフと対話文から小5地理分野から出題されるのが例年ですが、今年は歴史分野が多く出題され珍しいケースとなりました。

歴史に農業や漁業の知識を絡め、良問だったと思います。

単発的な暗記的知識ではなく、様々な分野の知識連結が、今度は必要になりそうです。

 

大問3

課題文章中の傍線部に関する読解問題で、純粋な国語の問題と言えます。

ただ一般的なテスト問題のような抜き出しではなく、自身で考え記述する問題がほとんどなので、要約力が必要でした。

 

大問4

作文です。

160~180文字で、例年中学校生活の抱負や小学校で頑張ったことなど、実生活に関する個人の考えを問うものとなります。

基本的な作文の力があれば問題ありませんが、これだけで10点配点(10/50点)となりますので、完成度を高めておく必要はありました。

 

 

 

・作文Ⅱ(50 点満点/50分)

大問1

分数の計算の考え方に関して、どのように考えたかという計算過程を問う問題です。

むずかしくはないのですが、普段「A⇒B」という順で答えを出しているものを、「B⇐A」となるよう答えさせるため、急に難しく感じる感じる受検生はいたでしょう。

また、算数の問題を言葉で説明(記述)させるため、頭では分かっているのにどう書き表していいのか悩むこともあったはずです。

 

大問2

理科の生物をベースに、計算問題など算数要素を含めた融合問題。

生き物のカラダの仕組みは、暗記で済む知識にはなりますが、その機能などを言葉で説明できなければいけませんでした。

昨年は化学分野からの出題でしたので、伊奈学園中の場合の理科は、分野に偏りない基礎知識が必要であることが分かります。

 

大問3

化学分野、「ものの燃え方」についての問題です。

2問のみですが、共に説明(記述)型となり、実験や観察の目的や経過観察、対照実験の仕方や条件を、きちんと説明できるように勉強しておくべきでした。

 

大問4

題材は家庭科の縫い物にあたりますが、それを元に算数の図形や計算を絡めた融合問題です。

そういう意味では家庭科そのものの知識はあまりなくても解けましたが、縫い目の断面図から糸の長さを計測するなど、「知識の実用・活用」がポイントとなります。

 

 

大問4に限らず、今年の出題が昨年までと異なるのは、これまであまり見かけなかった分野(科目)を元に、他教科と融合させるタイプの問題です。

考え方の柔軟性が本当に必要となりますので、問題集の反復だけでは対策が十分とは言えません。

 

令和4年度の問題は、まだHPに掲載はありませんが、昨年以前の過去問題は、コチラで確認ができます。ご参照ください。

 

 

 

 

 

■2次選考・面接の内容

・個別面接(1人 10分程度)

今年(令和4年度)は、面接官(先生)2名と受検者1名での面接でした。

 

受検者は、着座の際、受験番号と氏名を言います。

自己PR、志願理由、小学校での思い出など、3~5つ程度例年通りの一般的な質問がありました。

質問そのものはシンプルなので、回答が抽象的にならないよう、できるだけ具体的に答えられるようにしておくべきでした。

 

例えば、「小学校の思い出」を問われたとしたら、

【NG】運動会では優勝できたのでよかったです。

ではなく、

【OK】運動会では、放課後クラスのみんなで練習したり、応援の旗を描いたりして、協力し合い結束力も高まり、優勝できたのでよかったです。

というように、相手がイメージできるような答え方がベター。

 

 

最後に

「ドラえもんのどこでもドアがあったら、世界はどうなるか?」

という個性的な質問があったようです。

想像力と、個人ではなく社会全体の反映イメージが持てるかがカギです。

こうした問いは、想定はできても、事前準備は難しいです。

日ごろから我々の日常生活にどんな課題があり、どうすれば良くなったり、より便利になったりするかを、考える癖をつけるといいですね。

 

これらの質問全員一律で問われるものではなく、割り振られた教室(担当者)によっても組み合わせは変わりますので、想定される質問には柔軟に回答できるように準備が必要です。

 

また、将来的に埼玉伊奈学園中は、今後受検者数がさらに増えれば、個人面接ではなくグループ活動や集団面接に変わる可能性もあることも、視野にいれておくべきでしょう。

 

 

 

伊奈学園中学校の入試問題は、1次選考2次選考、難問奇問はありません。

ただ、書く力や表現する力は必ず必要です。

そして、もし合格し入学したら、

伊奈学園中で何をしたいのか?

どんな学校生活を送りたいと考えるのか?

そうしたイメージをしっかり持っている受検生が、合格をつかみ取ることができます。

 

 

今後人気がさらに高まると予測される伊奈学園中。

今年の入試分析を踏まえ、今日からしっかり対策していきましょう!

 

 

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【参考サイト】

埼玉県立伊奈学園中学校公式HP

埼玉県教育委員会公式HP

 

 

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