夏期講習が終わるとともに、関東では長雨が続き、肌寒くなりましたね。
一気に秋の気配が漂っています。
変異株による影響もあり、コロナ収束の目処も立たないまま、子どもたちは2学期を迎えました。
休校措置により、夏休み延長となった生徒もいれば、分散登校や時差登校、時短登校の生徒など、地域によって事情は様々。
マスクを外して生き生き学校生活をエンジョイしたり、自由にどこかへ出かけたりは、1学期と変わらず、当面できそうにありませんね。
今年の夏、弊社の夏季講習は、新たな試みにチャレンジしました。
1つは、都立・公立中高一貫校受検を目指す小学生を対象に、プレゼンコンテストを行ったこと。
もう1つは、体験型学習の推進として、親子参加型のオンライン・クッキング教室の開催。
共に、時代に適した将来性ある教育のあり方であったという感触を得ています。
公立中高一貫校受検対策の一環、プレゼンコンテストにおいては、
「将来きっと役に立つ科目とは?」
をテーマに、子供たちはパワーポイント3枚に資料をまとめ、オンラインで発表しました。
プレゼンでは、「自分はこう考える!」という主張はもちろん大事ですが、それが独りよがりや偏ったものであっては、他人は納得しません。
参加者には、事前相談会で、聞いたヒトに「なるほど!」と思わせるために、数字やグラフデータなど、事実に基づく根拠を資料とすることを、資料作成のミッションとしました。
より内容が濃いものを追求するために、事前にプレゼン計画表も書かせました。
近頃の小学生にとって、パワーポイント作成などはお手のもの。
「ウチの子にはハードルが高そうで心配・・・💦」
と、あるお母さんからは事前に聞いていた生徒も、操作方法は全く教えていないのに、フタを開けてみれば、上手に完成させているではありませんか!
今時の小学生は、学校の情報の授業で、パワーポイントの操作方法を学んでいるので、簡単なものであればすでに作れるのです。
ただその学んだスキルを、授業以外で活用する機会がないので、このように「使わせる」場があれば、子供たちの能力はもっともっと開花するはずだと実感しています。
生徒たちの発表を聞き、スピーチ内容もよく練られていて、感心する場面が何度となくありましたが、資料作成にこだわって時間をたくさんかけたからと言って、そのプレゼン自体が良いというわけでもありませんし、時間をかけなかったからといって、プレゼンが評価できないものということでもありませんでした。
そこで改めて思うのです。
努力は大事ですが、評価されなければ、それはただの知られざる埋もれた努力。
受検のような競い合いの環境下では、頑張るだけではダメで、評価され結果を残せるようにならなければならないのです。
ですから、受験(受験)のような目標・目的が明確にある生徒の場合、最小の労力で最大の効果を生み出せるような教育を施すことが、これだけ情報が溢れた便利な時代に生きる子供たちには必要不可欠であるように思われました。
子供たちは水をたくさん吸収できるスポンジのように、こちらがどれだけ与えられるかによって吸い上げる力も変わってきます。
これまでの我々大人の感覚で、あらゆることを「難しくて出来っこない」と決め込まずに、未来ある子どもたちには、様々なことにチャレンジさせていきたいですね。
子供たちもまた、今回のプレゼンを通して、これまであまり深く考えたこともなかったでしょうが、なぜこれら科目を学ぶか?ということを、考える貴重な機会となったはずです。
その学ぶ目的や意義が分かれば、勉強との向き合い方も変わってくると期待しています。
そして次に、体験型学習親子参加型クッキング教室。
東京・世田谷区にある、ナチュラルワインとイタリアンのお店mezzoさんとのコラボ企画で、小学生のご家庭を中心にご参加いただき、子どもたちが大人パスタをお父さんお母さんにふるまうというイベント。
オンラインを通して画面越しに、調理のあらゆる加減をどのように伝えるのかが非常に難しい企画でしたが、「失敗もまた学び!」で、うまくいこうがいくまいが、楽しく食材と調理器具に触れることをテーマに、一生懸命不慣れなお料理をがんばりました。
一般的なお料理教室にはしたくはなかったので、最初の30分程度は、食材の知識を深める座学を行いました。
トマトのリコピンは、1000回以上噛まないと体内に吸収しやすい状況にはならないので、トマトジュースやすりおろすなどして食べるのがベター。
ママたちの関心も高いコラーゲン。実は栄養価はあまり高くはなく、女性には500ml6本分のコラーゲンが既に体内にあると言われている。
セロリ独特の香り成分には、イライラを抑制する効果がある。
などなど、子供たちが知らない食材の秘密や効能を知識として身につけた上で、シェフのTAKUさんから、プロのお料理を教えていただきました。
メニューは
●スイカのガスパチョ冷製カッペリーニ
●白桃とゴルゴンゾーラチーズのムース
大人の味すぎて、
「ゴルゴンゾーラチーズのムースなどは食べられなかった💦」
という子どもたちもいましたが、コロナにも負けない人気店で振る舞われるお料理がどういうものなのかも含め、子どもたちにはあらゆる角度から体験してもらいたかったので、それもまた、狙い通りの学びであったと思います。
コロナ禍でできないことも多いなか、こうなったからこそできたこともあり、いかなる環境でも、工夫しながら、全てが学びに変えられるということを、私たち自身も学び、例年以上に充実した夏休みでした。
この夏の経験を、未来へと結びつけていきましょう!
また冬休みもスペシャル企画を準備しておきますね。ご期待ください。
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