以前、和歌山県の公立中高一貫校受検が盛んであるという内容のブログを書きましたところ、多くのお問合せをいただきました。
【和歌山県の中学受験】公立中高一貫校受験のすゝめ ーオンラインで適性検査対策(https://cbyedtech.com/1563/)
今回は第2弾として、和歌山県立桐蔭中学校・向陽中学校・古佐田丘中学校のような、和歌山県で人気の公立中高一貫校適性検査の問題の特徴や傾向、対策の仕方について述べていきます。
■適性検査Ⅰ(共通)
出題されている検査問題の特徴は、知識と情報処理力、簡潔に説明する表現力が問われます。
研究1…国語分野 ★★★
研究2…算数分野 ★★☆
研究3…社会分野(年によって地理と歴史に分かれる)★☆☆
研究4…理科分野 ★☆☆
※★☆は対策のし易さの程度を表し、★が多いほど個人での対策をしにくいことを意味します。
■適性検査Ⅱ(各中学により多少異なる)
出題されている検査問題の特徴は、思考力と考察力を問い、全体的な解き方・過程をしっかりと論理だてて説明(論述)させるものとなっています。
研究1・2…算数分野 ★★☆
研究3・4…理科社会分野 ★★★
※★☆は対策のし易さの程度を表し、★が多いほど個人での対策をしにくいことを意味します。
《全体としての見解》
・国語・算数・理科・社会の4教科は、偏差値55程度の私立中学の、受験標準レベルの学力はそなえておくべきでしょう。
特に適性検査Ⅰで出題のあるシンプルな記述問題は、各教科それぞれのテッパンと言っても過言ではないパターンのものがほとんどです。
適性検査という特殊タイプばかりに気がいきすぎないよう、公私問わず中学受験基礎から標準レベルは網羅しておきましょう。
・自身の勉強においての対策のしにくさで言えば、適性検査Ⅰの研究1が挙げられます。
国語の小説や説明文といった読解問題の王道ではなく、教科書のそうした読み物の大きな題材の合間に挟まっている、「新聞を書こう!」とか、「発表メモを作ろう!」とか、「小見出しをつけよう!」みたいな、主に素材や話し合いから要点を拾い出し、発表する・伝えることに重きを置いたタイプの出題です。
これについては、苦手な受験生はとことん苦手だと思われますので、ここで合否の差が大きくつくと予測します。
日ごろから、読んだ文章や資料の要点を、要約することのトレーニングを積んでおきたいものです。
・適性検査Ⅱでは、算数・理科・社会の力が問われがちですが、まず言えることは、端的な解答ではなく、考え方や答えを導くまでの過程を、言葉や式などで論述しなければなりませんので、単純に時間がかかります。
問題が解けるのは当然のこととし、あとはうまくまとめられるか(論述できるか)がカギ!
また、習った知識や体験した実験結果などを、実場面に置き換え応用できるかどうかも大切です。
例えば、令和2年の適性検査Ⅱでは、算数の「おおよその数(概数)」の分野が、実際の和歌山県の地図を用いて面積を求めさせるように出題がありました。
テストのためだけの暗記学習になりがちな受験生は、そもそもの学び方を、実場面への応用へと抜本的に変えていったほうがよいでしょう。
・公立中高一貫校の適性検査では、社会の出題において、歴史分野の出題がない地域もありますが、西日本に属する地域では、比較的出題されやすい傾向があります。
特に関西エリアは、大和朝廷に始まり、代々朝廷の所在地として歴史が古く、古墳・奈良・平安・鎌倉室町…と、直接的にその歴史を問うことはなくとも、他分野の問題に絡め、関連問題を作成しやすいため、自分たちの住む地域にゆかりある人物や出来事、歴史的建造物などは要チェックです。
和歌山県の適性検査は、Ⅰ・Ⅱともにそれぞれ所要時間45分で、問題数はそれほど多くはありません。
また、適性検査でよくみられる対話文形式の出題でも、その対話量も多くはないので、比較的問題を読みやすいはずです。
その分、説明したり書く力が重要です。
ただ自由に書けばよいということでもなく、要点をおさえ、必要なワードを使いながら端的にまとめることも必要!
この力はおそらく、素養のあるないを含め個人差があり、苦手な子は1~2か月程度ですぐ身に付くものでもありません。
ですから間もなく迎える夏休みを充実させ、基礎知識の習得を完了させ、夏休み以降の秋から本格的に書く力を磨いてけるようなスケジュール感覚を持つとよいのではないでしょうか。
全体を通して、算数や理科が得意なお子さんよりも、国語、さらに言えば、基礎学力が備わって、作文など書く力に長けたお子さんが圧倒的に優位であると思われます。
ゴールに向け漠然と努力するのではなく、時期による到達点を決め、強化する分野を分けながら段階的に仕上げていくようにしましょう。
和歌山県の公立中高一貫校受検をお考えのご家庭で、現状の学習に不安を持たれるお子様は、是非一度弊社に相談ください。
お子様に最適な受験までの学習プランを一緒に再検討し、充実した夏休みを迎えられるよう整えましょう!
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