滋賀県には、守山中・河瀬中・水口東中の3つの公立中高一貫校があります。
当塾でも年々問合せが増え、今年は遂に合格者を輩出しました。
今回はその滋賀県立中高一貫校、各中学校の特徴や受検概要について見ていきましょう。
■滋賀県立中高一貫校の入試詳細
①作文
課題の文章を読み、内容を理解した上で要約するタイプの作文です。単純にまとめるだけでなく、感じたことを論理的・科学的に表現する力も問われます。
②適性検査
文系(国語・社会)と理系(算数・理科)で大問が1問ずつ出題されます。よりよい方法で課題を解決する力や、科学的な探究力が問われます。
③面接
目的意識や意欲・興味等を見られます。集団面接ですが、個々への質問が主でグループワークではないため比較的準備しやすいでしょう。
➀、➁、➂の配点比率は非公開ですが、➀➁の比率が高いのは明らかです。
適性検査で確実に点数が取れるような対策が最優先です。
募集定員は3校それぞれ80名。
過去の入試問題は滋賀県教育委員会公式サイトでご確認ください。
■各校の特色
滋賀県立守山中学校
併設型で、2024年度の倍率は3.9倍。過去数年を見ても4倍前後で人気がうかがえます。
京大・阪大をはじめ旧帝大や難関大への進学実績もあります。
「確かな学力と豊かな心をはぐくみ、未来を切り拓く人材を育てる」を教育目標に掲げています。
この目標達成のために特色あるカリキュラムが組まれています。
①国語と英語のディベート
多角的な視点と論理的思考を積み上げ、国語を用いて自分の考えを表現する力を養います。
②数学・理科サイエンス
基礎知識をもとに考え方にフォーカスし、科学的・数学的思考を養います。
③ソーシャルスタディ
広い視野で現代社会や国際的な課題を考察します。
滋賀県立河瀬中学校
併設型で2024年度は1.7倍。過去を見ても2倍前後で推移しています。
「志あるものこそ、何事も実現できる(志成)を校訓に、地域・国際社会に貢献できる人間育成を目指す」を教育目標に掲げています。
特徴は以下の通りです。
①全学年でディベートを取り入れる
課題に対して肯定派・否定派に分かれ、チームで論理的に説得力ある意見を考えながら、わかりやすい資料作成方法や、プレゼンテーション力が身につきます。
②アカデミックプログラム
大学や研究施設を訪ね、最先端の研究に触れる学習プログラムです。宿泊研修もあり、最先端の研究から現在の学習の必要性を知ることが目的です。
③大学受験を見据えた先取り学習
中学3年の秋頃からは、一部高校の教材を導入し、早期予習に取り組みます。大学受験を意識した記述力の養成にも取り組みます。
小テストを繰り返して基礎力定着を目指したり、より効果的な学びの展開を狙い年度ごとに教育課程の再編成も計画しています。
また、体験型の国際理解教育も行い、変動的な未来に対応できる人材育成にも力を入れています。
滋賀県立水口東中学校
2024年度の倍率は1.5倍。他2中学に比べれば比較的低い倍率ですが、どんなに低くとも1.2倍を切ることはないでしょう。
「ゆとりの中で、粘り強さと創造力をはぐぐむ」を教育目標に掲げ、高校とも積極的に交流するなど独自の教科で、教科書以外のことも十分に学べます。
特徴は、以下の通りです。
①SタイムとLタイム
必修教科と別に設けられているカリキュラムで、Lタイムは言語を中心とした読書やディベート、Sタイムは数学・理科の発展授業です。
②夢未来探求
6年間を通して、自分の研究課題を深める活動です。研究を通じて視野を広め、自分で調べる力が育ちます。
③高校との盛んな交流
部活動や高校と合同で行われる学園祭など、中高一貫のメリットを活かす工夫がなされています。
また、高校では国私立の文理クラスをはじめ看護に対応できるクラスがあり、関西圏の有名国私立へも進学実績があります。
滋賀県の県立中高一貫校受検は、まだ下火と言えますが、大阪や奈良といった近隣地域での人気が高まってきていますので、伴い今後は受検倍率が高くなることが予想されます。
私立の中学受験の入試とは大きく異なりますので、関心のある方は早めに情報収集し検討されることをお勧めします。
滋賀県の中高一貫校対策をお考えの方は、こちらからお問い合わせください。
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