【オンラインで都立中受検対策】小石川中等教育学校入試を目指すあなたへ!

 

東京都内には都立公立中高一貫校が11校あります。中でも最も難関大学進学率が高いのが都立小石川中等教育学校です。

 

地下鉄三田線「千石」駅から徒歩3分、山手線「巣鴨」駅から徒歩10分と、アクセスしやすい立地にあります。

 

 

募集定員は160名。2024年の受検者数は616名でした。

 

受検倍率は3.90倍。2023年の4.28倍に比べて前年比0.38ポイント減ですが、例年4倍前後の人気中学です。

 

都立小石川中を目指すなら知っておきたい入試ポイントについて、2024年の実際の入試問題を元にお伝えしていきます。

 

 

1.適性検査Ⅰ

 

適性検査Ⅰの出題方針は「文章の内容を的確に読み取ったり、自分の考えを論理的かつ適切に表現したりする力をみる」です。

 

文章1は東直子著「生きていくための呪文」、文章2は藤田真一著「俳句のきた道 芭蕉・蕪村・一茶」でした。そこから2問、そしてその2題材を踏まえて自分の考えを作文にする1問、合計3つの問題が出されました。

 

問題の題材は短歌や俳句なので、古い言葉づかいが多く、小学生には読みにくい内容かもしれません。

 

〔問題1〕では問われている内容に一致する具体例をそれぞれの文章から探し記述する問題。

具体例をそれぞれの文章から探すだけの問題ですが、文章自体に短歌や俳句、「不易流行」など難しいが引用されているため、すんなりと頭に入りづらい内容で、簡単には探せなったかもしれません。

 

〔問題2〕文章2の傍線部に関連する文を、文章1から抜き出し記述する問題

情景を想像している部分を抜き出す問題。条件が「連続する二文」なので選べる箇所は狭まります。シンプルな比較的簡単な問題だったでしょう。

 

〔問題3〕文章1・2のいずれかの考え方にふれ、自分の考えを書く問題

400字以上440字以内を時間内で書かなければならない問題です。原稿用紙ほぼ1枚分のボリュームをしっかり書き切れるかで、力の差が出る問題です。また「文章1・2のどちらかの考え方」と「これからの学校生活で仲間と過ごしていく上で」を関連させなくてはいけません。

 

45分でこの3題を取り組む場合

〔問題1〕10分

〔問題2〕10分

〔問題3〕20分

ラスト5分で誤字脱字などの見直し、名前等の書き忘れのチェック

というような時間配分を目安にすると良いです。

 

 

2.適性検査Ⅱ

 

適性検査Ⅱの出題方針として掲げられているのが、「資料から情報を読み取り、課題に対して思考・判断する力、論理的に考察・処理する力、的確に表現する力などをみる」というもの。

 

【大問1】 デジタル数字を題材にした問題

大問1はパズル要素の強いもの。

 

〔問題1〕マグネットシートから棒状のマグネットを切り取り必要な個数をつくる問題です。

 

〔問題2〕ルールに従って、指定された3けたのデジタル数字を最短時間で作る方法を考える問題です。

 

【大問2】世界の森林面積をテーマにして、環境問題について考えさせる問題

小問数が例年では3問でしたが、2問に減少しました。

 

〔問題1〕計算問題、計算で求めた数値をもとにグラフを作成する問題、複数の地域のうち一つの地域を選び、資料をふまえて森林面積の増減の理由について考えを書く問題が出題。

 

〔問題2〕「世界の森林面積を増加させるためにはどうしたらよいか、減少させないためにはどうしたらよいか」について、「世界の国々はどのような協力をすればよいと考えるか」、考えを151字以上210字以内で書く問題が出題。

 

【大問3】「まさつ」について調べる実験を題材にした問題

 

〔問題1〕は、ペットボトルのキャップにつけられたみぞのまさつによる効果を、モデル化した実験で確かめる問題

 

〔問題2〕は、斜面をすべり下りる物体の摩擦力が、接地面の素材にどのような影響を受けるかを、実験から明らかにする問題

 

 

3.適性検査Ⅲ

 

適性検査Ⅲの出題方針として「身近な事象を通して、分析力や思考力、判断力などを生かして、課題を総合的に解決する力をみる」ことが掲げられていました。

【大問1】音を題材にした問題

〔問題1〕人の声を直接聞いたときと電話で声を聞いたときのそれぞれの場合について、音をオシロスコープで見た図を比較する問題

 

〔問題2〕短い時間でアマガエルの鳴く様子を調べたときに、アマガエルが他のアマガエルと声が重ならないように鳴いていることについて、その理由と、アマガエルが何をもとに鳴くタイミングを判断しているかを述べ、鳴いたアマガエルの位置を把握するための工夫を説明する問題でした

 

〔問題3〕問題2より長い時間でアマガエルの鳴く様子を調べたときの図について分かることを述べる問題でした

 

〔問題4〕身のまわりにあるもので自動的にオンとオフが切りかわるものについて述べる問題でした。 

 

【大問2】条件に合うようにグループ分けを行う問題

〔問題1〕プレゼントを用意した5人のメンバーが、お互いのほしいものをもとにメンバーとプレゼントの組み合わせを決める問題

 

〔問題2〕5人ずつの2つのグループがペアを作るときの組み合わせを、条件に従い答える問題でした

 

〔問題3〕12人が問題2でのペア以外の人と任意の人数で互いの手をタッチするとき、条件にあうタッチする人数を答える問題

 

 

 

どの問題も算数や社会といった単体問題ではなく、科目を複合的に組み合わせた問題文が多くなっています。そのため問題文を読み解く力がとても重要になってきます。

 

また暗記をして答えそのものを求める解答ではなく、ものごとに対する表現力を要求される問題が多くなっています。

 

そのためただ過去問を繰り返し解くだけではなく、日ごろから読書をして読解力をつけ、作文で論理的に表現できる力をつけることが大切です。

 

弊社は、お子様ひとり一人に合わせ、都立公立中高一貫校への具体的なアドバイスをさし上げております。

 

 

都立公立中高一貫校受検をお考えの方は、お気軽にこちらからご相談ください。

 

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