金魚以下!?人間の集中力の実態から考える勉強方法

弊社のオンライン対面型の科目指導(授業)は、1コマ30分。

一般的な塾や予備校の1回あたりの授業は、50~90分。

比較すると「短い」と感じられる方もいらっしゃるでしょう。

実際、教える側のわたしたちも、教わる側の生徒も、あっという間に過ぎていく30分に

え、もう終わり?

と感じることは多々あります。

 

けれど「もうっちょっとやりたかった」と物足りなさを感じるくらいのほうが、CbyEDTECHの前身【TOUUGH個別指導】だった塾時代に比べ、子どもたちの学習意欲が継続し、「授業したい!」「もっと教わりたい!」と自ら望んでくるようになったのは確かです。

 

 

いつか読んだ、マイクロソフトの研究チームが発表したニュース記事は、非常に衝撃的なものでした。

約2000人の被験者の脳波を測定した結果、持続する集中力が、平均たった8秒であるというものです。

 

更に言えば、金魚が9秒。

もしわたしたちが金魚と受験で競うことになれば、負けてしまうかも知れませんね。。。笑

 

仕事も勉強も、ヒトより長くやることが良しとされた時代は確かにありました。

けれど、もし本当に、その効率さと成果を追求しようと思うのであれば、「時間の長さ」というモノサシで考えるのは、もうやめた方がいいのかもしれません。

 

 

東京大学薬学部・池谷裕二教授が、興味深い実験結果を教示しています。

 

中1を対象に2つのグループに分け、未履修の英単語を1時間で覚えてもらうというもの。

1つのグループには、60分をぶっ通しで覚えてもらい、もう一つのグループには、休憩を挟みながら15分×3回、計45分で覚えてもらいます。

 

その結果、当日は60分ぶっ通し型学習のグループの方が、スコアの上昇率が高かったものの、翌日・1週間後と比較していくと、40分×3型学習のグループの方が、60分ぶっ通し学習のグループより、スコア上昇率が117.2%高かったのだそうです。

 

脳波には、前頭葉のガンマ派が集中力に関係していると言われているそうなのですが、この実験から、休憩を挟むこことで、その都度ガンマ波が回復を見せていることが分かります。

一方、休憩なしの60分ぶっ通し学習をした子どもたちの脳波からは、40分過ぎたあたりから、ガンマ波数値がそれまでより急下降していくのが分かります。

※参考「朝日新聞デジタル」http://www.asahi.com/ad/15minutes/article_02.html

 

これらの研究結果から言えることは、学習内容の長期的な定着には、一時的な長時間の学習よりも、短時間の積み上げ学習のほうが効果的であるということ。

 

つまり、もし親御さんが1時間と机に向かっていられないお子さんに、「もっと勉強しなさい」とか「2時間はやりなさい」などと声がけしているとしたら、それこそが見直さないといけない在り方です。

 

 

これからの子どもたちへ推奨すべき、勉強に対する時間の費やし方。

それは、15分を目安とした短時間の反復や積み上げ学習

休憩に流れそのままになってもいけませんが、合間に脳をリセットさせる時間を挟みつつ、メリハリをつけた勉強方法が理想的です。

子ども自身がなかなか自分で管理できなければ、タイマーなどの道具を使って、音の合図で管理していくのも、実際やらせてみて効果的に感じています。

 

受験の合格、テストや模試での成績アップ…

新年度がスタートし新鮮な心持である今こそ、各々の目標達成のため、家庭学習の環境や勉強方法を整えることは、何より大事なこと。

これを機に、勉強の時間配分、お子さんといっしょに見直してみてはいかがでしょうか?