【オンライン学習のすゝめ】中1のための学習法

この春、中学デビューを果たした中学1年生たち。

間もなく入学から1ヵ月が過ぎようとしていますが、新しい環境には慣れましたか?

 

弊社の会員生徒たちも、環境の変化が新鮮で「楽しい!」という中1と、勉強や人間関係など様々「心配、不安!」という中1と、二極化しているように思います。

 

 

文科省が発表している、日本の不登校児童の数は、令和2年10月時点で19万6127人で、小学生から中学生と、学年が上がるごとに人数は多いといいます。

 

しかしご存じでしょうか?

小学6年生から中学1年生にあがる年齢層の子どもたちが、不登校においてもっとも増加の割合が高いということを。

小6の不登校者数19,881名に対し、中1の不登校者数は35,998名。

約1.8倍増加します。

 

 

当然と言えば当然です。

6年という長い小学校生活から、通う校舎も、毎日顔を合わせる先生やクラスメイトたちも、それまでとは大きく様変わりするわけです。

 

馴染めるか不安に感じたり、新たな人間関係を築くのに大きなストレスを感じる子どももいるはずです。

 

 

このように中学1年生の子どもたちには、大きな壁となるタイミング。

 

我々教育に携わる者は、実は場合によっては中学3年の受験生たち以上に気を配り、彼らの勉強や学校生活が円滑に進むよう様々な布石を打つのです。

 

 

 

お子様が不登校になるならないの話を掘り下げたいのではなく、勉強や部活、人間関係が充実し、新たな学校生活を謳歌できるよう、どのようなサポートができるのか?ということが、今回のブログテーマです。

 

新しい仲間・クラスメートの中で、勉強への劣等感を持たなければ、少なからず子どもたちの心配事の1つは無くなります。

 

更に、小学校とは異なり、定期テストで学年やクラス順位が出たり、5段階での数字的な評価をされるようになりますから、それが高ければ高いだけ、子どもたちの自信になります。

 

中1だからこそ特にやるべき勉強、またはやっておいたほうがいい勉強、その方法や内容を、科目ごとにご紹介いたします!

 

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1.英語

中1の英語は、とにかく「単語力」につきます。

名詞、冠詞、人称代名詞、be動詞、一般動詞、三単現のs…と、順を追って様々文法を習いますが、文法は1つのルールでしかありません。

 

スポーツもそうですが、基礎練習があり、試合があって初めてそのルールは適用されます。

いくら文法だけ習い進めたところで、単語を知らずに、書けずに、そのルールに基づく問題演習はできないのです。

 

逆に単語さえ固く覚えられれば、英検3級くらいまでなら、文法をよく知らなくても合格を狙うことが可能です。

 

2学期くらいまでは、文法以上に単語を重要視して、学校で習ってから覚えるのではなく、教科書のレッスン(またはユニット)ごとにでてくる進出単語を、自身でどんどん先取りして覚えていきましょう。

ある程度単語力が身についたら(300~500単語ほど)、そこから問題集などでたくさん問題演習していくのが効率的な学習と言えます。

 

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2.数学

中1の数学は、一番最初の「正負の数」が非常に重要な役割をなします。

この正負の数において、特に

(3+5ー8)ー(4ー2)⇒ 3+5ー8ー4+2

のように、カッコを外しても符号ミスのないよう正確に計算できるようにしなければなりません。

それをそこそこの仕上がりで妥協するうと、この後、「文字と式」「一次方程式」「比例・反比例」…と、あらゆる単元において、正負の数の計算ルールを使うため、テストの点は上がるどころか降下傾向になりがちです。

 

正負の数は、教科書やワークを2~3周は解くべきです。

余裕があれば、演習用の問題集を1冊持ち、学校で習うごとにどんどん練習を重ねるのがよいでしょう。

市販のものでおススメは、

チャート式中学数学1年準拠ドリル(数研出版)

です。

 

 

 

本人がやりやすいと思うものを使うのが一番ですが、習った内容を定着させ、教科書を少し上回るレベルで演習することが目的です。

 

「やさしい」「よくわかる」というようなタイトルがついているものでは、基礎固めで演習向きではないレベルになります。

 

「高水準」「ハイレベルクラス」「入試によく出る」などのようなタイトルがついているものは、定期テストレベルからは飛躍しすぎてミスマッチであることが予想できます。

 

内容を見て、レベルがどちらかに偏っていないもので、問題数が多いものを選びましょう。

 

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3.理科・社会

中1の理科・社会は、暗記内容が多いので、理屈としてどうかということ以上に、用語などを早めに漢字で書けるよう覚えていくことが重要です。

 

学校のワークは、授業内でノートのように( )の中に言葉を埋め込んでいくようなスタイルのものが多く使われています。

そのため、表面上はしっかり書き込まれまとめられているように見えるのですが、子どもたち自身が覚えているかどうかは別の話です。

 

まずは教科書を音読することをお勧めします。

中学になると各自ロッカーが与えられ、理科社会のような分厚い教科書は、学校に置きっぱなしになる子も少なくありません。

例えば週に1回週末には持ち帰り、教科書をしっかり読み込んで復習するだけでも、テスト前だけ慌ててその範囲を復習するよりずっとマシです。

 

教科書を読み込み、授業時習ったことを思い出す機会をつくり、同時に用語をアウトプットしていきましょう。

 

そして、まっさらなもの(教科書ワークやドリル、問題集など)で問題演習し、自力で解けるのかどうかを確認する必要があるでしょう。

 

 

おススメは、中学総合的研究問題集(旺文社)です。

 

 

 

学年ごとに分かれてはおらず、1冊で3年間をまかなうことができます。

また、理科社会であれば、別冊で同種類の参考書もありますので、先を見据え、しっかりと掘り下げた学習をしたい場合には、資料や解説も豊富な参考書とセットで使用するのがよいでしょう。

 

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4.国語

国語という科目は特殊で、中1だから、中2だから…というように、学年ごとに何かが大きく異なるものではありません。

 

小学校から国語が苦手だという子どもたちには2パターンあります。

1つは漢字や文法といった知識面(暗記分野)が弱く、知っていたら解けたはずの問題すらテストで落として点数が低いタイプの子。

 

もう1つは、読解が弱いタイプ。記号や抜き出しはできるけど、記述になるとうまく解答を書けないという子が多いでしょうか。

 

前者は、単にそのために勉強時間を割いてこなかったことが原因です。

毎日10分は漢字の書き取りをする、など、きちんと時間を割いていくことによって暗記が定着されていきますから、まずは時間の確保とルーティンに組み込むようにしましょう。

 

後者については、短期的ではなく長期的に築かれた状況になりますので、国語専門の塾に通ったり、作文小論文教室に通うなどして、根本的な能力を矯正するのがよい場合があります。

問題集を定期的に解くことによって、自ずと改善に向かうケースもあります。

 

中1として、という観点では、学校の授業の板書をノートをとっているはずですから、その内容を見直しましょう。

少なからず学校の定期テストは、担当の先生が作成するものですから、授業内容を何より大事に見直すのが一番。

 

そして、教科書ワーク(文理)を活用しましょう。

 

 

市販の教科書準拠のワークには、その教科書の単元の何がポイントかということがしっかり書いてあります。

学校のノートと教科書準拠のワーク、この2点で、テスト範囲を網羅することで、極端に低い点数を取るということは決してないはずです。

 

 

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中学1年は、環境の変化が大きい上、子どもたち自身が本格的な思春期を迎え、心身ともに変化する時期です。

 

できるだけの不安を取り除いて、子どもたちの中学校生活を充実した毎日にしてあげたいものです。

 

そのためには、小学校以上に機会が増えるテスト(定期考査)で安定した成績をとることは必要不可欠に思います。

 

 

まずそれぞれの日々の家庭学習で、ここまで述べてきたことを参考に、最低限のことをこなせるよう、頑張ってみてください!

 

 

みなさんの中1定期テストのスタートが、願ったような形になるよう応援しています。

 

 

 

 

 

 

【参考サイト】

●学参ドットコム…https://www.gakusan.com/home/info.php?code=0000003473023

●旺文社…https://www.obunsha.co.jp/product/detail/022118

●文理…https://www.kyokashowork.jp/tachiyomi_jhs_ja.html

 

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