2024年9月現在、公立の中高一貫校がない都道府県は、富山、岐阜、愛知、三重、鳥取、島根の6県ですが、愛知県は2025年4月に4校の公立中高一貫校が導入されます。
■明和高等学校附属中学校(普通コース・音楽コース)
■半田高等学校附属中学校(普通コース)
■刈谷高等学校附属中学校(普通コース)
■津島高等学校附属中学校(国際探求コース)
どの学校も、2学級80名ほどの定員です。
愛知県の公式ホームページには、2025年の受検に向けて適性検査のサンプルが公開されました。
今回は、公開されたこの適性検査サンプル問題から、どのような出題や傾向になるか分析したいと思います。
問1は、地元の特産品「八名丸さといも」を紹介した文章を組み立てる問題です。
例文が7つある中、2つに大きく分けると「八名丸さといも」の特徴を述べている文章と、有名になった理由で分けられます。
文章をグループ分けし、順序立てて並べる論理的思考力が求められています。
問2は、算数の問題です。
「みさと」さんと「ちはや」さんが2人同時にさといもの皮を剥き、途中から「ちはや」さんが皮むきをやめました。「みさと」さんがむき続けた時間が20分の場合、1人で剥いていた時間は何分ですかというもの。
問題文の中に、
・みさとさんが皮をむくスピード
・ちはやさんが皮をむくスピード
・里芋の合計個数
などがきちんと記載されているため、落ち着いて考えれば解ける問題です。
文章題から、必要な情報を読み取り、計算する練習をしておきましょう。
問3は理科の問題で、日常の生活に関する事柄を理科の観点で考え、解答する問題です。
教科書から学んだ理科や社会の知識は、テストに答えるためだけのものにせず、日常生活での実用性と結びつけておく必要があるでしょう。
例えば、理科の「てこ」では、テストのためには支点・力点・作用点という3つの言葉を覚えますが、和ばさみや栓抜きなどてこの原理を応用した道具のどの部分がそれぞれに該当するかというところまで知っておくと良いです。
日常の事柄を「なぜ?」と科学的な思考で考えてみる癖をつけておきましょう。
問4は社会の問題で、資料から適切に情報を読み取る力がみられています。
たくさんの資料に触れて、何について示された資料なのか、問題文と資料を合わせてどんな特徴や傾向が分かるかを読み取る練習をしましょう。
また、今回発表されたサンプルでは記述の問題はありませんでしたが、記述の問題は必ず出ると思っていいでしょう。
自分の考えをまとめ、文章にする訓練が必要です。
普段の生活でも、ご家庭で自分の考えを話してみる習慣をつけてもいいかもしれませんね。
明和高等学校附属中学校の音楽コースでは、実技試験もあります。
専攻別実技課題として課題曲は既に発表されていますので、しっかり準備をして落ち着いて臨みましょう。
愛知県の公立中高一貫校は、過去問がありません。
そのため不安な方も多いでしょうが、練習する術はあります。
適性検査を課する公立中高一貫校は全国に点在していますので、全国各地の古立中高一貫校で出題される過去問を参考にして、予測することができます。
受検(受験)対策はもちろん、他県の公立中高一貫校の様子を聞いてみたいなどお気軽にご相談をお待ちしております。
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