札幌開成中は、北海道札幌市に唯一の市立中高一貫校で、道内でも屈指の進学実績を誇ります。
他県と比べると、札幌開成中の入試は手強いと言えます。
札幌開成中の偏差値は58程度で、2024年度の入試倍率は3.1倍です。
2022年度は2.8倍、2023年度は3.5倍と、例年3倍前後です。
2024年度の北海道内の公立トップ高校の入試倍率は、約1.3倍〜1.7倍ですので、札幌開成中受験は人気が高く、高校受験より狭き門となり、競争率の高い学校であることがわかります。
札幌開成中の入試は、以下の2つです。
- 1次試験…適性検査Ⅰ、適性検査Ⅱ
- 2次試験…グループ活動
1次試験の適性検査はこのような特徴があります。
- 適性検査Ⅰ(100点)
対話文をベースとした算数寄りの情報処理系の問題。プログラミング的思考を意識した問題が特徴的で、ルールの理解や条件整理、論理的思考が求められる。
- 適性検査Ⅱ(100点)
対話文や資料をもとにした記述問題が中心。自分の考えを表現させたり、条件付きの記述を求める問題が特徴的で、論理的な文章構成や表現力が問われる。
適性検査Ⅱは、科目的な知識は必要とせず、条件に合わせ自分の考えを論述する問題なので、比較的点が取りやすい問題です。
一方、適性検査Ⅰは曲者で、与えられた条件や細かい情報を整理しながら、順序だてて答えを求めなければなず、受検生にとってはかなり面倒に感じられる問題です。1次通過する受検生のボーダーもかなり低いです。
例えば、2024年度の入試に出題された問題はこちら。
特に大問1は、やま、そら、だいちの3人が新しくカードゲームを考え、そのゲームで遊んでいる様子が問題です。
会話を穴埋めするように答えを導き出す問題が多いのですが、その中に説明を書く記述問題があります。
こうした記述問題は、時間がかかるうえに得点配分も大きいため、対策が不可欠です。
しかし、解答の正確さを自分で判断するのは難しく、親御さんにとっても採点が容易ではありません。
適性検査を熟知した専門家のサポートを受けることで、正しいフィードバックと効果的な対策が可能になります。
適切な指導のもと、記述力をしっかり鍛えることが合格への鍵となるでしょう。
1次試験を通過したら、次は2次試験のグループ活動です。
グループ活動では、明確な正解がない課題について意見を交わし、ディスカッションを行います。
2024年度のディスカッションでは、「アイデアとはどのように生まれるか?」というテーマが出題されました。
アイデアが豊富なお子さんでも、ディスカッションの進め方を身につけることは欠かせません。
なぜなら、司会を務めたり、発言回数が多いだけで評価が決まるわけではないからです。
自分の意見を伝えるのが苦手なお子さんでも、グループ内での役割を通じて強みを発揮することができます。
そのため、自分の特長を活かせるよう、しっかりとトレーニングを積み、グループ面談対策をしておきましょう。
他にも、25分間でディスカッションしたあとの5分間で自分の考えを200字以内でまとめ、発表する場面もあります。
自分の考えを持ちディスカッションする力に加え、話した内容を踏まえて200字以内にまとめる力が必要です。
話すだけでなく、書くことへもしっかり対策し、短い時間の中で考えをまとめられるよう練習しておきましょう。
最終的な合否は、1次の適性検査やグループ活動に加え、調査書や志望理由書といった総合的な評価によって決まります。
1次の適性検査と2次のグループ活動を区別して考えず、志望理由書や調査書も含め、偏りなくトータルで対策を進めていきましょう。
弊社では、毎年札幌開成中へ合格者を輩出しています。
その実績を支えているのが、適性検査対策からグループ活動対策まで、一人ひとりの強みを活かした指導です。
「どのように対策すればいいのかわからない」
「記述問題やグループ活動に不安がある」
そんな方のために、適性検査を熟知したプロが、一人ひとりに合わせた指導を行っています。
札幌開成中の受検対策について、詳しく知りたい方は、ぜひお問い合わせください。
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